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空飛ぶ囚われの旅客

2010/08/13 02:17
 こんばんは、OB会事務局長の磯山です! 会長と佐野さん、ブログ更新ありがとうございます!
 今回はさすがに航空関係ばっかり書くのはあれかな、と思ったのですが、これに関しては書かなくては、という思いに駆られたので書かせて頂きます。

 昨日、12日は日本航空123便ボーイング747が御巣鷹山尾根に墜落し、4名を除く乗客520名が死亡という悲惨な事故のあった日です。日本の航空史上、最も多くの死者を出したこの事故は、その後の日航に暗い影を落とし、また国民が『飛行機は怖い乗り物』だと大きく認識した事件だと思います。
 この原因はボーイング社の整備不良が有力だと言われていますが、詳しい調査は行われていませんし、新中型ジェット機787型を売り出したいボーイング社が、この事故の責任を認めるとも思えません。

 とにかく、一度飛行機は空に出てしまえば、旅客は船のように気軽に海に飛び込むことはできません。墜落するのがわかっているのにどうしようもなく、揺れる機内の中で怯え続ける、『囚われの聴衆』ならぬ『囚われの旅客』となる訳です。
 その為、航空会社は安全を最優先事項として考えなくてはいけません。そのことに関連して、一つ考えたいことですが、
 
 昔アメリカでは1970年代に規制緩和が行われ、それに伴う航空ビッグバンが起き、様々な新規参入航空会社が乱立しました。その規制緩和の中で、コストを下げる等といった作業が行われましたが、米国当局は『航空機を落としたらその会社の名誉は失墜するのだから、航空会社は絶対に、整備コストは削らないはずだ』、と考えました。
 現実問題として、敵航空会社との競争の流れで、コストを極限まで下げないといけないとしたら、整備を後回しにすることも考えられます。そして、米国は規制緩和の流れの中で、安全に関しては厳しい基準を設けました。
 
 そのことを証明するように、インドネシアでは整備不良の航空機がよく飛んでおり、事故もよく起こしているそうです。私自身、昔、ディスカバリーの番組で見ましたが、アダムエアという航空会社は整備不良を続け、結果として多くの死者を出した墜落事故を起こし、最終的には廃業に追い込まれました。また、驚くべき事に、インドネシアの航空会社の殆どは、EUの安全基準を満たしていない、いわば不良航空会社なのです。

 幸いな事に、日航や全日空の安全基準は米国の厳しい安全基準に合わせており、質的な物では殆ど問題はありません。しかしながら、これは『機材』の安全基準であり、ヒューマンエラー、いわば人為的なミスは、安全基準では回避できません。
 全日空のパイロットが勤務中に、CAと記念撮影をしている等、つい最近でもパイロットの人格を疑うような事件が多く発生しています。これらの気の緩みは、ヒューマンエラーの発生に繋がりかねず、決して許してはいけないものです。
 安全基準を満たしている機材を使っていても、安全基準を満たしていない『パイロット』がいれば、その飛行機は墜落する可能性が高くなるのです。

 当然、墜落は全てパイロットの責任ではなく、前述したようにボーイング社の整備不良(有力説)のように、整備不良が墜落につながる事もあります。
 つまり、いくらコストを削減しようとしても、まず減らしていけないのは整備費です。ここは決して削ってはいけない、いわば聖域です。御巣鷹山の悲劇を繰り返さない為に、整備だけはきっちりとこなさなくてはいけません。将来航空会社に就職し、活躍しようとする方には、その事だけは頭に入れておいて頂きたいです。
 
 最後に、飛行機が墜落する可能性は0.002%と言われており、自動車事故の回数に比べると遥かに安全な乗り物です。
 但し、ジェットスターで有名なカンタス航空のように創業以来一度も事故を起こしたことのない航空会社もあれば、長い栄光を持ちながらも影を落とした航空会社もあります。また、アダムエアのようにトンデモ航空会社の墜落回数も平均に入っているので、すべての航空会社が同じ確率とは言えません。
 だからこそ、私たちはしっかりと安全整備を行っている航空会社を選び、整備コストを削ってまで安値を図ろうとする航空会社を淘汰しなければいけないのです。しかし、それを見極めるのはかなり大変です。機内の雰囲気がやばい、とか、備え付けの物が壊れてるとか、そんなんでもある程度はわかると思います。海外エアラインは乗ったことがないので、あまり明るくないですが。
 
 最後に航空政策を考える者として、御巣鷹山の墜落事故の被害者方にご冥福を申し上げます。
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